
ラムスプリンガ……アーミッシュが、敬虔なキリスト教徒として彼らのコミュニティに残るか、家族を捨て外の世界で生きるかを決めるための、俗世を体験する期間……80年代アメリカ。
ブロードウェイの夢破れ、田舎の街でウエイターと男娼をしているオズは、ある日、バーに来たラムスプリンガ期の青年・テオを「客」と間違え部屋に連れ込んでしまう。
行くあても無いテオを放っておけず、つい面倒を見てしまうオズ。
アーミッシュであることを馬鹿にされても怒ることも、疑うことも知らない純粋な彼に触れるうちにオズはニューヨークで擦れていた気持ちが絆され、彼を愛するようになるが…。


コメント
素晴らしい
おぉ。
映画っぽいですね。
自由を求めてたどり着いた土地で規律に縛られて生きてる、という言葉がとても印象的。
自分は故郷も家族も捨てて出て行くタイプだと思うので。
テオとオズのセックスシーンがエロくて好き。
純粋なだけだったテオがその純粋さを失わないまま強い大人になるのがいい。
最初はオズに面倒見てもらってたのに、いつのまにかテオの方がオズを救ってる。
でもそれって多分愛されて育った人が持つ特有の強さ。
愛が足りない育ち方をした人は、強がって生きなきゃいけないけど本当はすごく弱いもの。
それは誰かに愛されないと決して満たされず、自分で育てることはできないもの。
オズがテオに会えて良かった。
最初の2ページと最後がリンクするのがいかにも映画っぽい演出でベタすぎな気がしましたが。
できたら2人の続きを読みたいですね。
ラムスプリンガの情景 (ショコラコミックス)
終盤の家族とのシーンは少しジーンときました。
最初「苦手な絵かな~」と思ったのですが、読み進めていくと気にならなくなり、むしろオズが綺麗な顔に見えてきます。
多分表情豊かになっていってるからだと思いますが…。
ページ数が多いのもあって読み応えがり、話も面白かったです。
泣いた!
は~、すごいな。
吾妻先生の画力もさることながら、ストーリーが素晴らしい。
あとがきで先生が書かれているように、あらすじを文字にするとコントのような展開だけど、王道が一番いい!
そう思わせてくれるお話でした。
とにかくすごくいいので、オススメ!
青春映画のような。
テオとオズをみているととても幸せな気分になりますが、どこかこころの片すみにずっと痛みがのこっているような、そんな気持ちになります。
でもそれはまったく嫌な感覚ではなく、むしろ彼等の世界に深く入込んで彼等の青春を一緒に翔けぬけていったような、満たされた気持ちになる読後です。
同著者の『親愛なるジーンへ』と世界がつながっています。
こちらの作品も是非。